「営業代行を検討しているけど、どこも同じに見える」
「料金と実績だけで選んで失敗した」
「自社に合う代行会社の見極め方がわからない」
営業代行の発注を検討する経営者・営業責任者から、こうした声をよく聞きます。
実際、営業代行会社は国内だけで600社以上存在し、料金形態もサービス内容も千差万別です。比較軸を知らずに選ぶと、予算を溶かしてミスマッチに終わるリスクが高い。
この記事では、国内の主要メディア(SALES BRAIN、SALES ROBOTICS、Sales Marker、LISKULなど)の分類を統合し、営業代行会社を10の分類軸で比較するフレームワークを提示します。
発注検討の方、社内で営業代行の比較検討を進めている方に向けて、選定の判断基準を網羅的に解説していきます。
なぜ営業代行選びは失敗するのか
営業代行の導入失敗には、共通するパターンがあります。

① 比較軸を知らない
「料金」と「実績」だけで選ぶと、自社の課題に合わない会社を掴みます。営業代行は業務範囲も手法もリソース構造も会社ごとに全く違うため、多面的な評価が不可欠です。
② 成果の定義があいまい
「アポ数」は取れても、決裁者につながらない・商談化しないといったミスマッチが起きます。成果の定義を契約前に精緻化していないと、数字は出ているのに売上に繋がらない状態に陥ります。
③ 途中で乗り換えにくい
3ヶ月で効果が出ないと分かっても、乗り換えには更に3ヶ月かかります。最初の選定で精度を上げることが、結果的に最大のコスト削減になります。
この記事で提示する10軸フレームワークは、これらの失敗を未然に防ぐための設計です。
営業代行会社を分類する10の軸
| 軸 | 内容 |
|---|---|
| 軸① 料金体系 | 固定・成果・混合など5タイプ |
| 軸② 支援領域 | テレアポ〜CS代行まで8領域 |
| 軸③ サービス提供モデル | 自社完結型・マッチング型など |
| 軸④ アプローチ手法 | 量型・ABM・デジタル等 |
| 軸⑤ ターゲット特化性 | 業界特化・機能特化・総合 |
| 軸⑥ リソース構造 | 自社DB型・委託型など |
| 軸⑦ 契約期間・フェーズ | 短期・中期・長期伴走 |
| 軸⑧ 可視化・透明性 | 録音共有・SFA連携など |
| 軸⑨ 立ち上げスピード | 最短3日〜数ヶ月 |
| 軸⑩ チーム・人材バックグラウンド | コンサル出身・BtoC出身など |
以下、各軸を詳しく見ていきます。
軸① 料金体系:5タイプの相場と向き不向き

営業代行の料金体系は大きく5つに分かれます。
固定報酬型
月額50〜70万円程度が相場。プロセス設計から実行まで総合的に支援してもらえるため、ABM型・中長期プロジェクト・無形商材と相性が良い型です。
成果報酬型
アポ1件あたり1〜3万円、受注単価の数%といった従量課金。短期・単純商材に向きますが、「成果の定義」次第で費用が読めなくなるリスクがあります。
コール課金型
1コール100〜300円程度。アポが取れても取れなくても発生するため、量的テストマーケや商材仮説検証に向きます。
複合型(固定+成果)
固定報酬でベースコストを払い、成果に応じて追加報酬を支払う型。リスク分散型で中規模プロジェクトに適します。
プラットフォーム型
カクトクに代表されるマッチング型。基本料15万円+取引手数料7.5%など、プラットフォーム手数料を支払って最適なパートナーを探す仕組みです。
POINT:「成果報酬=お得」は半分正解です。 成果の定義を誤ると、スレたリストを量産され、商談化しないアポで課金され続けるケースも珍しくありません。
軸② 支援領域:営業ファネルのどこを任せるか
営業代行は担当範囲で8つに分かれます。

- テレアポ代行:リスト架電〜アポ獲得。活動量重視
- インサイドセールス代行:ナーチャリング〜商談化。受注に繋がる商談創出
- フィールドセールス代行:商談〜クロージング。対面/Web商談が主流
- フォーム営業・メール代行:1件数円〜数十円。量的アプローチ
- 代理店開拓代行:間接販売チャネル構築
- カスタマーサクセス代行:既存顧客の維持・LTV拡大
- MA/SFA/CRM運用支援:営業DX推進セット
- 営業コンサル・戦略立案:KPI設計・組織構築
POINT:「アポは取れてるのに売上が上がらない」場合、上流(戦略)か下流(クロージング)のどちらかに穴があります。中間のアポ生産だけを代行しても、全体最適にならない構造です。
軸③ サービス提供モデル:誰が・どう動くか
営業代行のサービス提供モデルは、組織構造によって6タイプに分類できます。
| モデル | 代表例 | 特徴 |
|---|---|---|
| マッチングプラットフォーム型 | カクトク | 1.6万人のDBから柔軟マッチング |
| 自社完結型(大手) | セレブリックス・セイヤク | 方法論が確立・標準化 |
| 自社完結型(専門特化) | スリーグッド 他 | ABM×自社DB。量より質 |
| 正社員特化型 | Surpass 他 | 全員正社員。品質担保 |
| フリーランス活用型 | 個人契約 | 低コスト・属人的 |
| 大量コール型 | コールセンター系 | BtoC含むボリューム対応 |
大手は方法論が標準化されている反面、カスタマイズ性に劣ります。小規模専門型は課題発見型で柔軟に動きますが、スケールには限界があります。目的で選ぶのが鉄則です。
軸④ アプローチ手法:商材との相性が8割
アプローチ手法は、商材の単価・複雑性・市場成熟度でフィットが決まります。

- 量型アウトバウンド:架電数最大化。低単価・シンプル商材・BtoC向き
- ABM型:ターゲット企業を絞り質で勝負。高単価SaaS・エンタープライズ向き
- デジタル型:フォーム・メール・SNS。定型提案・デジタル親和性高い商材
- BDR型:エンタープライズ攻略・テックタッチ。大手向け長期商材
- インバウンド対応型:問い合わせ一次対応。リード発生量が多い企業
- ハイブリッド:プル型+プッシュ型の組み合わせ
POINT:SaaSや高単価商材で量型を選ぶと、ほぼ失敗します。商材との相性が、成果の8割を決めます。
軸⑤ ターゲット特化性:業界知識と対応幅のトレードオフ
ターゲット特化の軸では、業界知識の深さと対応の幅がトレードオフになります。

- 業界特化型:IT/SaaS、製造業、医療、不動産、人材など
- 商材特性特化:有形/無形、高単価/低単価の特化
- 顧客規模特化:エンタープライズ/中堅/SMB特化
- 機能特化:決裁者面談のみ、新規開拓のみ等
- 総合型:業界・機能横断
POINT:業界特化型は商材にフィットすれば最強ですが、外れると「ただ高いだけ」になります。事前に自業界の実績数・代表事例を必ず確認してください。
軸⑥ リソース構造:裏側の「武器」を見る
見えにくいですが、成果に直結する軸です。

- 自社DB保有型:独自企業リスト・直通番号DBを保有。リスト質がアポ質を決める
- クライアント資産運用型:顧客側のリスト・CRMで稼働。毎回ゼロから積み上げ
- 人材派遣寄り型:常駐・準委任で自社に入り込む。深い関与・コスト高
- リモート分散型:在宅コーラー中心。稼働柔軟・品質管理が課題
- ハイブリッド型:オンプレ+リモート併用
POINT:リストが代行側にないと、毎プロジェクトで初期立ち上げコストが発生します。総費用で比較してください。
軸⑦ 契約期間・フェーズ対応:事業ステージで選ぶ
事業フェーズに応じた契約設計がROIを決めます。

- 短期スポット型(1〜3ヶ月):テストマーケ・キャンペーン・市場検証
- 中期プロジェクト型(3〜12ヶ月):新規事業立ち上げ・PMF後の拡大期
- 長期伴走型(1年以上):営業組織づくり・営業DX・継続支援
- 立ち上げ特化型(最短2週間開始):スタートアップ・急ぎ案件
POINT:3ヶ月で成果を判断するのは早すぎます。B2Bの営業サイクルは最短でも3〜6ヶ月を見るべきです。
軸⑧ 可視化・透明性:見えない仕事は改善できない

- 録音・録画共有型:トーク全件レビュー可能
- SFA連携型:CRMに活動データ自動反映
- 定期レポート型:週次・月次でサマリー共有
- ブラックボックス型:結果数値のみ共有
ブラックボックス型は避けるのが無難です。活動実態が見えないと、改善サイクルも回せず、契約終了後のノウハウ内製化もできません。
軸⑨ 立ち上げスピード:速さとのトレードオフ

- 超高速型:最短3〜7日で稼働開始
- 標準型:2〜4週間
- PJ設計重視型:1〜2ヶ月の設計期間
POINT:速い立ち上げと可視化の両立は難しく、速いほど品質担保が甘くなる傾向があります。急がば回れのケースも多い軸です。
軸⑩ チーム・人材バックグラウンド:誰が電話をかけるか
意外と見落とされがちですが、出身カルチャーが営業スタイルを決めます。
| タイプ | 背景 | 強み | 相性の良い領域 |
|---|---|---|---|
| 女性メンバー中心型 | マーシーズ等、女性営業職中心 | 男性決裁者との相性・受付突破率 | 男性決裁者が多い法人営業全般 |
| キーエンス出身型 | 高単価BtoB製造の営業経験者 | 数値管理・仕組み化・ヒアリング力 | 製造・技術系高単価商材 |
| リクルート出身型 | 無形商材・人材広告営業経験者 | 提案力・PDCA・数字への執着 | 人材・広告・SaaS |
| コンサルファーム出身型 | 戦略コンサル・BIG4出身 | ロジカル戦略・BDR・大手攻略 | 新規事業・大手開拓 |
| BtoCテレマ出身型 | コールセンター叩き上げ | 受付突破・切り返し・大量架電効率化 | 新規開拓全般・量×質両立 |
戦略型(コンサル・キーエンス出身)は頭脳戦、現場型(BtoCテレマ出身)はトーク戦。商材の複雑性と市場の成熟度で選ぶのが鉄則です。
なお「女性営業は女性向け商材に強い」は誤解です。受付突破の難しい法人営業で、男性決裁者相手にこそ女性チームは威力を発揮します。この話は別記事で詳しく書いています。
自社に合う営業代行を選ぶ3ステップ
10の軸を前提に、選定を進める手順は以下です。
STEP 1:現状の営業ファネルの穴を特定
軸②(支援領域)・軸④(アプローチ)で該当ゾーンを絞り込みます。
例:リードは取れているが商談化しない → インサイドセールス代行
STEP 2:商材フィット条件を明確化
軸⑤(特化性)・軸⑥(リソース)・軸⑩(バックグラウンド)で相性を見ます。
例:高単価SaaS × 決裁者直撃 → ABM特化型 × コンサル出身 or 現場叩き上げ型
STEP 3:運用と成果の可視化を担保
軸①(料金)・軸⑧(透明性)・軸⑨(スピード)で絞り込みます。
例:録音共有・固定報酬・2週間開始 → 運用コミットあり
この3ステップで、検討候補を3〜5社に絞り込めます。あとは提案ヒアリングで最終決定するだけです。
スリーグッドの立ち位置
最後に、スリーグッドの10軸マッピングを参考までに掲載しておきます。
| 軸 | ポジション |
|---|---|
| ① 料金体系 | 固定報酬型 |
| ② 支援領域 | テレアポ〜IS特化 |
| ③ 提供モデル | 小規模専門型 |
| ④ アプローチ | ABM型(質重視) |
| ⑤ 特化性 | 機能特化(決裁者アポ) |
| ⑥ リソース | 自社DB保有型(20万社・150万件) |
| ⑦ 契約期間 | 中期プロジェクト型 |
| ⑧ 透明性 | 録音・SFA共有型 |
| ⑨ スピード | 標準型(2〜4週間) |
| ⑩ 人材背景 | BtoCテレマ叩き上げ型 |
大手の標準化モデルともコンサル出身の頭脳派モデルとも異なる、独自ポジションです。
カクトク認定パートナー

スリーグッドは、国内最大級の営業代行マッチングプラットフォーム「カクトク」の認定パートナーとしても選出されています。カクトクの認定は、登録する1.6万人の営業プロ・600社の営業代行会社の中から、認定率10%未満の厳正な審査を通過したハイエンド層のみに与えられる枠です。
発注前の客観的な信頼性指標として、参考にしてください。
よくあるご質問
Q. 営業代行の費用相場はいくらですか?
A. 料金体系によって幅があります。固定報酬型で月50〜70万円、成果報酬型でアポ1件1〜3万円、コール課金型で1コール100〜300円が一般的な相場です。
Q. 最短でいつから稼働できますか?
A. 超高速型の代行なら最短3〜7日で稼働開始可能です。ただし品質担保を考えると、2〜4週間の準備期間を取るのが一般的です。
Q. 成果が出るまでの期間の目安は?
A. B2Bの営業サイクルを考えると、最短でも3〜6ヶ月を見てください。1〜2ヶ月で判断するのは早すぎます。
Q. 自社リストがないと依頼できませんか?
A. 自社DB保有型の代行会社であれば、リストを持ち込まずに依頼可能です。スリーグッドの場合、20万社・150万件の直通番号DBをそのまま活用できます。
Q. 録音データはもらえますか?
A. 会社によります。透明性重視の代行会社なら録音・録画の共有が可能ですが、ブラックボックス型の会社では結果数値のみの共有になります。契約前に必ず確認してください。
営業代行会社を探しているならスリーグッドへお任せください

営業代行会社の選定で失敗しないためには、「料金」や「実績」といった表面的な比較だけでなく、支援領域・アプローチ手法・ターゲット特化性・リソース構造・可視化体制など、複数の観点から総合的に判断することが重要です。特に、自社の営業課題がどこにあるのかを明確にし、その課題に適したタイプの営業代行を選ぶことが、成果を最大化する鍵となります。
「10の分類軸」と「3ステップの選定フレームワーク」を活用することで、自社に最適なパートナーを論理的に絞り込むことが可能です。営業代行は導入して終わりではなく、成果に直結する重要な経営判断です。だからこそ、初期の選定精度を高め、長期的な成果につながるパートナー選びを行いましょう。
執筆
株式会社スリーグッド 代表取締役 田中祐貴
カクトク認定パートナー